現在、衛生管理基準の加熱条件は「75℃で1分」となっています。
これは、腸炎ビブリオ、サルモネラ、腸管出血性大腸菌(O157等)等の多くのの食中毒菌は、熱に弱く、中心温度75℃で1分の加熱で、死滅させることができる為です。

しかし、食中毒菌の中には、加熱しても死なない菌(セレウス菌、ウェルシュ菌 、ボツリヌス菌)がいることはご存知でしょうか?

これらは、芽胞形成菌とも言われ、生育環境が悪くなると芽胞を生成して耐えようとします。一度芽胞を生成すると、熱にも乾燥にも強いので、簡単には殺菌することができません。

ここでは、特に飲食店やホテル・旅館はもちろん、一般のご家庭でも注意していただきたい、セレウス菌、ウェルシュ菌について解説していきます。

1.セレウス菌

原因となる食品

農作物・穀物を原料とする食品全般(チャーハン、パスタ、焼きそば等)。

特徴

・芽胞は、100℃で30分加熱しても死なない。
・芽胞は、乾燥させても死なない。
・6月~10月に発生多発。
・菌がある程度の数まで増殖しないと発症しない。
・20~50℃の環境で活発に活動する(30℃前後が活動のピーク)。

予防のポイント

セレウス菌の芽胞は、熱だけでなく乾燥にも強い、とても厄介な食中毒菌です。以下のポイントをしっかり抑え、予防しましょう。
・食材をよく洗浄して(菌や芽胞)を落とす。
・加熱前の加工した食材は、長時間放置せず、冷蔵庫(10℃以下)で保管する。
・調理後、すぐに食べるのが望ましいが、調理後の食品を保管する場合は、 冷蔵庫 (10℃以下)で保管する。
・翌日の再調理はしない。

2.ウェルシュ菌

原因となる食品

鶏肉、牛肉、鶏肉、魚介類を使用した煮込み料理全般(カレー、シチュー、麻婆豆腐、肉じゃが、スープ等)

特徴

・嫌気性(酸素に暴露されると徐々に死滅する)※芽胞は酸素に暴露されても死滅しません。
・芽胞は、100℃で4時間加熱しても死なない。
・菌がある程度の数まで増殖しないと発症しない。
・高い温度帯(43℃から50℃)の環境で活発に活動する。

予防のポイント

菌の増殖を抑えることがとても重要となります。
以下のポイントをしっかり抑え、予防しましょう。
・調理中は、よくかき混ぜ、鍋の底にも空気を送り込む。
※飲食店、ホテル・旅館でよく使われている大量調理用の寸胴鍋は、鍋の底は空気が薄く、菌が増えやすい環境となっている為、特に意識してかき混ぜる。
・調理後、すぐに食べるのが望ましいが、保管する場合は、中心まで急速に冷やし、冷蔵庫(10℃以下)で保管する。
・調理後は、室温で放置しない。
・前日の調理を避ける。




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