「ものづくり補助金」という名前が定着していますが、正式名称は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」と言います。
ものづくり補助金は、経済産業省中小企業庁による中・小規模事業者向けの補助金で、
・革新的なサービスの創出
・ものづくりの革新
・共同した設備投資等による事業革新
を対象としています。補助額の上限は、1,000万円です。
全ての業種が対象
ものづくり補助金は、名前に「ものづくり」とあるので、製造業が対象と思われる方が非常に多いのですが、新しい製品やサービスの創出、試作品の開発、事業革新(例えば、生産性向上など)に取り組むのであれば、業種を問わず、補助金の申請が可能です。
対象となる方
1.法人であること。
2.資本金または従業員数が一定水準以下であること。
3.事業計画書を作成する。(認定支援機関による助言・支援を受けること)
※詳しくは、公募要領をご確認ください。
ものづくり補助金は、2種類あります
補助率 | 補助金額上限 | |
---|---|---|
一般型 | 設備投資・経費の 1/2以内 | 1,000万円以内 |
小規模型 | 設備投資・経費の 1/2以内 | 500万円以内 |
補助対象の経費とする条件として、必ず、設備投資を行う必要があります。
設備投資とは、1つあたり、税抜金額が50万円以上の機械装置(機械・器具、ハードウェア、ソフトウェア等)を指します。
補助対象の経費としては、以下のようなものがあります。
・機械装置
・運搬費
・専門家外注費
・技術導入費
・クラウドサービス利用費
・原料費
・外注加工費
・知的財産権等経費
・委託費
など
補助の対象とならない経費として、以下のようなものがあります。
・自社の人件費
・補助事業以外にも使用可能なPC、タブレット、スマ―トフォン
・補助事業とは、関係ない謝金、旅費
・補助金の交付決定前に発注・契約した経費
など
最後に
最後に注意点があります。
1.補助金は、「後払い」になります。
2.「1年目」のみ対象です。
規模の大きい設備を導入する際は、それに伴うランニングコストも大きくなるかと思いますので、特に上記2は要注意です。
「ものづくり補助金」は、「HACCPの導入・義務化対策等による設備投資」や「業務効率化の為のIoT導入」などにも活用可能です。
是非、積極的にご活用いただければと思います。
HACCP(ハサップ)とは、アメリカのNASAが考案した衛生管理の方法です。万一、宇宙空間で食中毒が発生してしまうと治療もできず、死活問題であることから、食中毒を起こさない為の高度な衛生管理が必要でした。そこで、NASAが考案したのがHACCPです。 製造工程のどの段階で、どのような対策を講じれば危害要因を管理(消滅、許容レベルまで減少)できるかを検討し、その工程(重要管理点)を定めます。そして、この重要管理点に対する管理基準や基準の測定法などを定め、測定した値を記録します。これを継続的に実施することが製品の安全を確保する科学的な衛生管理の方法です。この手法は、国連食糧農業機関(FAO: Food and Agriculture Organization)と世界保健機関(WHO: World Health Organization)の合同機関であるコーデックス委員会から示され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。 |